布施とは、人のためにお金や物を与えたり、優しい言葉をかけたりすることで、お釈迦様は、幸せになるための善い行いだと教え勧めておられます。いわゆるgive(ギブ)ですね。
ギブアンドテイクの実態
そうすれば、幸せという結果が返って来る訳ですが、それをgive and take (ギブアンドテイク)と呼ぶ人もいます。 でも、どうも、ギブアンドテイクの言葉には、「これだけしてやったので、次はオレがいただく番だ」みたいな響きを感じるので好きになれません。
今回、特にお話したいのは、「ギブには知恵が伴う」ということです。
つまり、やみくもに、与えさえすればいいというものではないということです。
ギブに必要な心掛け
例えば、親が子供が可愛いからと言って、遊ぶ金をいくらでも与えたらどうなるでしょうか。あるいは、子供が病気の時にかわいそうだからといって、加持祈祷にばかりに走ったり。「私はこんなに尽くしているのに、どうして振り向いてくれないの」と毒を吐くようになったり。
お釈迦様は、布施を勧められておられますが、同時に、どんな人に対して、どんな心がけで、どんなものを与えなさい、そうすれば与えられた人も、与えたあなた自身も幸せになれますよと、実践方法についても詳しく教えられています。これは人間の知恵で計り知れないブッダの知恵によって教えられているものです。詳しいことは後日説明させていただくとして、とにかく、やみくもに与えさえすれば良いということではありません。
心がけの一つに、先ずお礼や見返りを期待せずに与えましょうと教えられています。しかし、人間の知恵は浅はかですから、どれだれ知恵を絞っても、やはり間違った方法でギブしてしまうことは多いです。そのギブをする知恵が間違っていないかどうかを判断する指標として、見返り(リターン)を見ることは大切なことです。
もっとも大切なリターンについて
例えば、企業において、社会貢献をしようとして事業を行っても、商品の値段が高すぎるとか、思ったより便利にならないとか、商品がカッコよくないとか、人々に望まれないものは、やっぱり儲かりませんので利益(リターン)は来ません。何かが間違っている訳です。ギブはしてても知恵の部分が間違っている訳です。
ですから、リターンというのは、本当に良いギブができているかどうかの指標にもなりえるものです。利益そのものが目的と考えるのも否定はしませんが、リターンはギブの指標と考えると、より良いギブを目指すことができることになります。あなたは、周囲の人に何かを与えて(ギブ)、あなた自身も幸せ(リターン)になっているでしょうか? つらくなるばかりという場合には、何かが間違っているのかもしれません。
例えば、元手はいらないですが、笑顔や優しい言葉をかけることは、素晴らしいギブですよね。周囲の人も幸せを感じますし、笑顔した本人も、優しい言葉をかけた本人も十分に幸せ(リターン)を感じることが出来ますよね。
ギブに必要な知恵を意識しましょう
ギブしさえすればいいと思っていませんか? 与えさえすればいいと思っていませんか?周りが見向いてくれないと毒を吐いていませんか? 自分さえ我慢すればいいと自分を押し殺していませんか? 結果が出ないと落ち込んでばかりいませんか? 周囲の人に気を遣うあまり自分の意見を言えずにいませんか? もっと良いやり方があるのに改善を怠っていませんか? お互いに心がけて、より幸せな人生に近づけたらと思います。
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